自閉症、アスペルガー症候群が注目される件について

いま、アスペルガー症候群が注目されている背景 - 井出草平の研究ノートでは、次の文献について触れられていました。コメントともになるほどと読ませていただきました。

加藤敏,十一元三,田中康雄 他,”座談会/いま、アスペルガー症候群が注目されている背景”,『現代のエスプリ』(464),pp. 5〜39,May 2006.

自分もコメントをと思ったのですが、内容が難しすぎて理解するだけで一苦労でした。大衆向けの本を読んだくらいじゃ、学術的議論には参加できませんね(^^;
ただ、机の4本の脚の話において、身近な例では、幼少時から挫折経験を積み重ねている分、「かのような人格」は脚の欠如した状態を見下すだけの厳しい人格のようで、補完し合うことは難しい様子。もちろん、記事の中でもうまくいくとと注釈が入っていますが。「かのような人格」との補完ができないからといって、必ずしも自閉症ではないのでしょうか。
もう一つ、アスペルガー症候群自閉症スペクトラムに含まれる(もしくは、それの延長)かどうかの議論は決着がついたのでしょうか。この文面からだと、アスペルガー症候群自閉症圏外と読み取れるのですが・・・。

アスペルガー症候群と触法行為について

アスペルガー症候群の名が世に知れ渡ったのに、傷害事件がきっかけの一つになった事実は否めないと思います。医学系から出ている本や雑誌では、なかなかその関連性に触れていない*1。しかし、この本の第2部では、アスペルガー症候群と諸事件の関連をいくつかの記事でとりあげているようです。「高次対人状況」も気になるところ。一度、立ち読みしてみよう。

*1:「触法行為を起こす確率は、健常者のそれとほぼ同等」とのみ記されていることが多い。